「デザインの周辺からの小さな記録」、アデーレ・カッシーナ著

The MAG - 02.23

おすすめの書籍

アデーレ・カッシーナ著『Cronache Minori dalla Periferia del design(デザイン周辺の小さな記録)』(マウリツィオ・コッライーニ、2021年)。

ジャンピエロ・ボゾーニによる序文にはこう記されています。「記憶と回想は必要です。ここにアデーレ・カッシーナが楽しくまとめたもののように、ほぼ七十年前、世界大戦の後に先見の明を持つ人々が未来を想像し創り出すことができた時代の様子を私たちに伝えてくれます」。

アデーレは娘のキアラの助けを借りて、自伝を個人的な視点で情熱と誠実さをもって綴り、家具製造の背景や、父チェザーレが創業したカッシーナ社と協働したデザイナーたちに関するニュースや逸話、考察を提供しています。

ジョ・ポンティは1962年にカッシーナのためにスーペルレッジェーラ椅子を設計し、カルロ・スカルパはチェザーレのためにカリマーテ邸を設計しました。また、ヴィーコ・マジストレッティは、ソファマラルンガやシンドバッドなどの象徴的な作品を手がけ、アデーレのお気に入りの一つである、ソファにもなる敷物をデザインしました。

イタリアデザインの歴史を、その創り手である工業家やデザイナーの記憶や物語を通じて理解することは、評論家の解説だけでは得られない魅力的な読み物となり、主人公たちの勇気と先駆的かつ創造的な視点に支えられています。

これまで知られていなかった逸話や情報が豊富に詰まった簡潔で流れるような文章は、イタリアデザインの歴史を真に理解したい人にとって必読の書です。